2010年12月18日土曜日

雪のフィレンツェ

日本でもニュースになっているが、フィレンツェでは昨日の17日の昼頃から雪が降り始め、最初は風流があるなあ、とぐらいにしか思っていなかったが、夕方以降も止むことはなく、どうもフィレンツェの交通はマヒ状態に。帰りのバスは5時の段階で既になく、坂を歩きながら下っていたら、坂の途中でバスが乗り捨てられていた。
空港も閉鎖と伝えられ、昨日のWSもやや早めに切り上げれらたのだが、WSの合間の会話はもっぱら帰省のときの飛行機がきちんとと飛ぶか、というものだった。金曜の夜、フェロー仲間で最後のApertivoをCentroでやろう、と言っていたのだが、そもそもバスも止まっており、これは当然無理に。

で、本当は今日の土曜日は自分もパリに戻る予定だったのだが、朝起きて出発するピサ空港の情報を見ると、どうも便が止まっている様子。予約していた便は夜の最終便に近いものだったのだが、夜になれば空くのだろうか。天気自体は今日(18日)は快晴で温かく、昨日降った雪は一部融けて、3月末から4月初頭の札幌のような様子である。
部屋の掃除をしながら、ピサ空港、航空会社、ピサの天気、パリの空港の状況(パリから飛行機が飛ばないとピサからの飛行機は当然無くなる)の四つの状況を何分かお気にチェックするのだが、朝の飛行機はすべてお昼以降に時間が変更。それが昼過ぎにはついにキャンセル表示もでてくる。とはいえ、便は夜なので、まだ時間があり、一回街の中心に行くことに。

パリはものすごい寒いというのでセーターの追加購入と、あと子供が風邪で結構咳をするそうなので、その予防のための何かエッセンシャルオイルがないか、ということで、駅の様子を見るのも兼ねて、街に行こうとすると、運よくバスが来て乗ったが、これがすごいノロノロ運転である。
普段の倍近い時間をかけて駅についてみると、長距離列車は軒並みの遅れ。窓口はすごい列。ピサ行きの普通電車も40分遅れの表示。
これは、ピサ空港に行くのも大変だな、と思いつつ(普段はバスという手もある訳だが、市内の移動であれだけの時間を使うのだったら、電車で一時間かかる距離までのバスは半日かかるのが目に見えている)、まずは駅前のサンタマリアノベッラ薬局でハーブウォーターを購入。エッセンシャルオイルみたいなのを探したが、どうもよくわからなかった。
その後、セーターを物色しに、RinascenteとCoinをはしごするが、Rinascenteは高すぎでCoinも微妙。一応Zaraで買ったセーターもあるので、今回は買わないことに。
途中、雪をかぶったドゥオーモに遭遇。大変きれい。



バスは運よくすぐ来て家に帰ったのが1時半くらい。ここでもう一度空港の様子を確認すると、朝の便は軒並みキャンセルかつ、出発はすべて18時以降に変更である。自分が乗る予定の便には何も表示がないのだが、これはかなり危険な兆候である。もちろん、今ピサに雪は振っていないので、キャンセルになっているのは除雪が出来ていないか前日の混乱で機材がとどかない、とかの理由だろう。
と、ここで、ピサ空港はそもそも閉鎖されている、という表示に気づく。航空会社のページをたどって、ピサ空港が降雪のため18時まで閉まっている、との情報を得る。しかし、18時以降便が飛ぶのかと言えば、それは不明。

問題は、空港に行くのに大変な労力と時間がかかるということである。なにしろ、いったん実は空港に行こうと思って最寄りのバス停に向かったのだが、20分近く待ってやってきたバスには満員の乗客。スーツケースを抱える自分が乗り込む隙間がない状態で、乗るのを諦める。
この時点で、自分が直面する状況のオプションは次の通り
(1)空港に出向いて便に乗れる
 →言うまでもなくこれが最善。
(2)空港に出向いたが便がキャンセルになる
 →時間が遅いので、家に帰ってくるのが難しい。一日に二本しかパリ便がないので、空港に寝泊まりしてかなりの時間と労力を使うことに。
(3)空港に出向かず、便がキャンセルになるのを待ち便が実際にキャンセルになる
 →キャンセルになれば無料で便の変更が(空席がある限り)可能:これは次善の策
 しかし、このオプションはギャンブルである。なぜなら次の可能性があるからだ。
(4)空港に出向かず便がキャンセルになるのを待つが、空港が正常に戻り便が出てしまう
 →座席の変更をしていない自分は、乗り遅れた乗客扱いで、飛行機の便を一から取り直すことになる。これは最悪の状況。キャンセル表示が出るまでは生きた心地がしない。
(5)空港に出向かず、今の時点で(つまり便がキャンセルになるかどうかがまだ不明な状況にも関わらず)便を変更する。変更手数料+チケットの買い直しになるので、それなりの値段になるが、もし便が出なかった場合を考えると、いろんな心労をしなくてもいい代わりにお金を払う、というもの。

一番取りえる策は(3)に間違いがない。逐一サイトをチェックしてキャンセル表示が出た瞬間に航空会社のサイトから座席変更をすればOK。とはいえ、ピサ空港の方々ががんばって空港が再開したらもうおしまいである。それに、ピサ空港のサイトには14時初のベルリン行きは早々にキャンセル表示になったのに、航空会社のサイトはずっとScheduled表示が続いていた。つまり、航空会社のサイトの更新がOn Timeとは限らない。
ということを考えると、(5)がダメージがいろんな意味で少ないかなという結論になった。
ちなみに、このシミュレーションは、バス停でバスに乗れなかった後、掛った時間は10秒くらいだろうか。なにより、まずもって駅に行くことすら大変な状況である。タクシーを呼んでもすぐに来てくれる状況ではないし、バスもこの通りでは、大きい荷物を抱えている自分には困難な状況である。空港に行けないなら、それを前提とした最適行動を考えないといけない。それが(5)だった。

家族に今日は帰れそうにないことを連絡した後、家に戻り、ネットにつないで無事に変更を完了した後は、大学に行って変更した印刷する。ラッキーなことに、バス停に行ったらちょうどバスが来たのだ。大学の図書館は空いていたが、とってもがらんとしていた。そりゃそうなだろうなあ。というか、この人たちはどうやってここまでたどり着いたのか。
しかし、帰りは、バス停に着く瞬間に目の前をバスが通り乗れず、30分以上待つはめに。

そして、家に帰ってネットをつないで状況を確認したところ、自分が乗る予定の便はキャンセルになっていた。今日、ピサ空港は完全に閉鎖状況だった。明日、業務が通常に戻るのを祈るのみである。

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