2011年1月14日金曜日

フランス、国立文書館フォンテーヌブロー分館の利用案内

新年まともに更新ネタがないので、各地アーカイブの利用案内を書きます。

アーカイブ名称 Archives Nationales - Site Fontainebleau
住所 2 rue des Archives - 77 300 Fontainebleau Tel : 01 64 31 73 00
閲覧室の開室時間 8h45-16h45:月曜~金曜
閲覧室までのアクセス、および各種利用条件については以下を参照。
http://www.archivesnationales.culture.gouv.fr/cac/infos-pratiques.html

日本から短期に利用することを念頭に置いて利用方法を書いてみます。
・利用に際して、事前の登録/必要書類は不要で、閲覧室訪問時にパスポートを忘れないことが必要条件です。
・他方で、短期間で最大限の史料を読むためには、PRIAM3という史料データベースで有る程度読みたい史料にあたりをつけるか、パリのマレ地区にあるCARANの二階(日本式)のSalle des Inventairesに行って省庁毎のカタログを見て最低限のVersement番号を把握する必要があります。
・史料請求・閲覧にはこのVersement番号+Article番号の双方が不可欠ですが、Article番号が分かるのはPriam3か、フォンテーヌブローの閲覧室においてあるカタログにしか載っていません。
したがって、とりあえずは、Priam3で把握した史料を最初に閲覧予約しておくのがよいでしょう。その上で、閲覧室にあるカタログをしらみつぶしにあたっていって、必要な資料を見つけていく、という方策になります。
・閲覧の予約は、上記利用条件に載っている電話番号に直接かけるしかありません。私は日本からの国際電話か、他のヨーロッパ諸国を回ってから利用する場合は、その国からの国際電話をかけていました。

閲覧室は、SNCFフォンテーヌブロー駅からかなり遠く、従来はパリ・リヨン駅8時05分の普通列車に乗って間に合う時間のみにシャトルバスがフォンテーヌブロー駅から出ていましたが、今年1月より、パリのPorte d'Orleanから7時45分にシャトルバスが運行されるそうです。
・パリ・リヨン駅からフォンテーヌブロー駅までの普通列車は一時間に二本あり、約40分かかります
・時間に遅れてシャトルバスに乗れなかった場合、列車から降りた側にあるバスターミナル(Gare routier)からBのバスに乗って、Charitéという停留所で降ります。アーカイブは、この停留所から徒歩10分強のところにあります。まず、Chariteで降りたら、降りた側の歩道から反対側の歩道に渡った上で、バスの進行方向の逆を向きます。そのバスの進行方向の逆方向を少しだけ歩くとこんなしまった店があります。


この手前の右に曲がっている道へと入っていきます。するとこんな感じです。

この道をひたすらまっすぐ歩きます。すると、道なりに左に曲がるので、そのまま左にまがります。左に曲がると住宅が並んでいます。住宅の並ぶ道を通っていくと、やや大きな道にでます。その道に出たら、それを右にまがります。すると、こんな感じです。

この道をさらにひたすら歩いていきます。そのうち、右手にアーカイブが見えてきます。バスを降りて、この間、大体10分から15分ですが、初回は先が見えない道路に圧倒されて、一体いつ着くのか、と絶望的な感じになるかも知れません。

■利用手順
入口に入ると守衛さんに挨拶して入館帳に名前を記入ののち、右側のロッカーに荷物を置いて二階の閲覧室に行きます。閲覧室でかかりの人に利用用紙を記入するように言われるので、身分証明書を見せながら記入。これで完了。

■史料請求手順
史料の請求は、Versement番号+Article番号を閲覧申請用紙に書いてかかりの人に申し込み。一回に見れるCartonは10個まで。机に持っていけるCartonは一回につき一個。
・基本的に一つのArticleが一つのCartonに対応しているが、たまに、いくつかのArticlesが一つのCartonに入っている場合もある。
・なお、史料をその場で頼んでも、午前中に行けば午後には出してくれるが、午後以降はその日に出してくれない可能性が強い(というか、まず無理と言われる)。なので、前日の12時までに電話で予約することが望まれる。
・Derogationで申請した史料でない限り、デジカメによる撮影は特に断りなしにOK。なお、紙コピーを望む場合は、コピー機が閲覧室内にある。有料。

■その他注意
・フォンテーヌブローを利用するときに戸惑うのは、史料番号がVersement番号という、各省庁からここに移管された年と番号によって管理されており、Versement番号から史料の性格が全然わからないこと、また詳細な史料カタログがこのフォンテーヌブローの閲覧室にのみあり、自分が見たい史料を探し出すことは独力ではかなり難しいことであると思う。
・パリのCARANには省庁ごとのカタログがあり、それである程度内容が分かったり、史料データベースのPriam3である程度のキーワード検索はできるが、それでも限界がある。
なので、フォンテーヌブローには来ないと分からないことが多いのが、ここのアーカイブの特徴である。
・パリから非常に離れているので、ここに来るのは一日仕事になることが多い。近くには店はおろか人家もない(軍の施設はある)。なので、昼食をリヨン駅で調達することがここを利用するときの絶対条件である。フォンテーヌブロー駅周辺にもそういう店がないからである。
・アーカイブには公衆電話もないし無料Wifiも流れていない。あるのはコーヒーとお菓子の自販機のみ。
・ただし、史料の公開状況と、いったん来てから利用しやすい点は、CARANよりましだと思う。
・なお、バス等で徒歩で行った場合、門が閉まっている可能性がある。その時は、チャイムを押してみること。
アーカイブの入口

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