名前 European Commission Historical Archives (ECHA)
サイト http://ec.europa.eu/historical_archives/index_en.htm
住所 Rue Van Maerlant, 18 (VM18) - 1040 - Bruxels, Belgium
最寄りの地下鉄:Maelbeek駅徒歩3分
開室時間 月~木:9:00-17:00
金 :9:00-16:00
(途中、12:30-14:00の間は昼休みだが閲覧室が閉まる訳ではない)
その他、閲覧室に関する諸情報はこちらのページ参照。
■アーカイブの性質
このアーカイブは、ECSCの最高機関(Haute Autorité)、Euratomの委員会、EEC以降の委員会(Commission)に関する(正確には、これらの機関に残された)史料を整理・編纂・公開している。史料の整理の仕方は、ECSCの最高機関文書はCEAB、EEC/EURATOM/ECの委員会はBACという大分類で統一され、その下には、管轄する局(EEC以降は総局DG)および官房(現在は60年代マンスホルト=農業とMarjolin=財政通貨)文書ごとに大番号、その下に時代や文書の種類等によって小番号、そして文書史料番号、という三段階式の整理となっている。たとえば、BAC 26/1960 No.35、という風である。小番号はしばしば1950台~1970台のことがあるが、これは年代を意味する訳ではない。
・ECHAが所蔵している史料は、データベース上でオンラインで検索できる。このシステムはARCHIplusと呼ばれる。
■事前問い合わせ
ECHAを訪問する場合、事前の問い合わせは必須である。これには二つの理由がある。
まず、ECHAは、閲覧室のある建物にすべての史料を置いている訳ではない。多くの史料はマイクロ化されているが、それでも紙媒体の史料は数多く存在しており、そのような紙史料の大半はブリュッセル郊外の倉庫に保管されている。そこからの移動には最低でも2日ほどかかるので、現地に着いてからあれもこれも、と注文していたのでは時間が足りなくなってしまう(もっともアーカイブは親切なので、時間の許す限り閲覧者側の注文を最大限実現しようとしてくれる)。
第二の理由は、このアーカイブは、所蔵する史料カタログをオンライン検索できるようにしているが、これはすべてではない。自分のテーマをアーカイブに連絡すれば、オンライン検索に引っかからない史料まですべてそろえてくれる。しかも、その量は尋常ではない。
メールのやり取りなども含め、どんなに遅くとも、2週間前には問い合わせが必要である。可能なら、一か月前が望ましい(これはどのアーカイブについても言える)。
■アクセス
最寄りの駅MaalbeekのEtterbeek方面の出口を出て右に曲がると、下り坂の向こうに教会らしき建物があることにすぐ気付く。この教会が閲覧室が入っている建物の一部となっており、教会目指して歩いていく。
アーカイブの入った建物
■史料の注文
事前に問い合わせをして向こうが用意した史料を全部読んでしまった、もしくは空けてみてあんまり関係がなく、もっと別の史料が読みたい、ということであれば、ARCHIplusで再検索するか、アーキビストに相談する。ARCHIplusに引っかかる史料は、多くはマイクロになっているが、マイクロの場合は閲覧室に置いてあるので、すぐに出してくれる。紙史料の場合、前述の通り、もし郊外の倉庫に置いてある場合は、しばらく(二日ほど)待たなければならない。
■史料の複写
ECHAでは複写は完全自由かつ完全無料である。無料とは、備え付けのマイクロから紙に落としても、PDFにも落とせるが、どちらも無料であるし、コピー機が一台あるのだが、それも自由に使える。もちろんデジカメもOKである。
■ブリュッセルへの/内の移動
・実は自分はブリュッセルへは他のヨーロッパからの移動で来ることがもっぱらなため、ブリュッセル空港から市内に移動したことは一度しかない。空港から市内の主要駅には直通列車があるが、チケットの窓口が閉まっていたのに、チケットの自販機は国内銀行の口座引き落とししか使えず(大陸ヨーロッパではよくある)、仕方がないので車掌から買おうと思ってそのまま乗ったら、案の定車掌が回ってきて乗客はみんな車掌から買っていた。しかし、電車のチケットを車掌から帰るかどうかは各国で異なり、載った時点でチケットを買っていないことが分かったら300ユーロほどの罰金を取られることもよくある。そのあたり、ベルギーは緩いのかもしれない。
・国際列車のターミナルはBruxelles Midi(南駅)だが、Midi周辺はあまり治安がよろしくない。安い宿もあるのだが、同じ安さであるなら他の地区の方がよいと思う。女性であればなおさらである。
・国際列車のターミナルではないが、中央駅(Bruxelles Central)の方が、街の中心に位置し、何かと便利である。
・ブリュッセル市内の移動は、バスか地下鉄かトラムであり、チケットは共通である。回数券も打っているが、ここにもスイカ的非接触型カードが使われ始めている。しかもそっちの方が安い。ブリュッセルには一週間いたことがないので週間券を買ったことがない。大体10回券(回数券)を使用。
・ブリュッセルはビジネス客が多いためか、あまり安いホテルがない。安いところは質もよくない。ここら辺は悩みどころである。
・食事はアーカイブ調査の際の大きな悩みの一つで、自分は胃腸にやさしい中華・アジア系を食べることが多いのだが、たぶん一番簡単な中華は、ブリュッセルの新宿にして渋谷のRogierにあるCity2の一番下の階にあるMikiか。アーカイブが終わってFnacに寄り、Carrefourで買い物をしてここで食べる、というのが定番のパターン。味は大変おいしくない。
逆に、(相対的に)おいしい中華と言えば、Palais du Jusiticeのそばにある公共エレベーターをおりて少し歩いたところのHoogstraatにあるPlaisirs d'Orientが現在のところ自分の中で高い位置を占める。
・ブリュッセル出身の友人の家族にブリュッセルでおいしいレストランと言えばどこかと聞いたところ、やはりAux Armes de Bruxellesだ、ということだった。しかし、敷居が高そうでまだ行ったことがない。
■その他
・建物内には、地上階にカフェテリアがある。しかし、ここにはサンドイッチ、果物(リンゴ・バナナ)、パン(クロワッサン等)、ヨーグルト、スナック菓子およびコーヒー&ソフトドリンクくらいしか置いてない。さらに、15:00を過ぎると閉まってしまう(正確には、隣にある教会らしき建物は実際教会であり、その教会に入っているアソシアシオンが使用することになるらしい)。それ以外には、地下2階に、コーヒー等の自販機がある。
・自分が最初のこのアーカイブを使った時はTrone駅すぐそばのMeeus広場に面していた建物にあり、その後シューマン広場(有名なEU委員会のもっとも主要なかつ最大の建物があるところ)に面した建物に移った。どちらも、専用の閲覧室を持たない、オフィスに間借りしたものだったが、アーカイブが閉まる時間になっても、アーキビストの人が「もう自分は帰るけどあんたは好きな時間に帰っていいよ=いつまでもいていいよ」と言ってくれるおおらかな時代だった。今の閲覧室は大変立派だが、閉まる時間には閉まってしまう。それが何ともさみしく感じる。
・この閲覧室のすぐそば(走って一分)に、理事会(Coucil)のアーカイブの閲覧室がある。こちらには、カフェテリアとは名を打ってはいるがそれなりに立派な食事が食べられる(日替わりパスタ、スープ等)食堂が使える。なので、短期で来る場合、朝は理事会アーカイブに行って、お昼を食べてから委員会アーカイブに行く、というのが鉄板となっている。
アーカイブの入った建物正面。入り口は左側(教会の下ではなく)から。
上記写真を取った地点から、くるっと右を向くとこんな感じ。この巨大な建物が理事会本部(Consilium)である。廊下すべてを使ってフルマラソンが出来る(理事会のアーキビスト談)。
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