在外研究に伴い、フランスに渡って一年が過ぎた。家族を伴っての東京からフランスへの引っ越しは、本当に大変だった。家族連れで在外研究をしている人がみなあれだけ大変な思いをしているのか分からないが、とにかく寿命が2年くらいは縮む思いをした。あれだけ大変な思いをして渡ったフランスと家族を残して、フィレンツェに渡ったのはその半年後。そのアレンジメントでも、本当に大変な思いをした。
折り返し点を迎え、そろそろ帰国のことも頭に入れなければならなくなり始めた。家探しを始め、また一からのスタートである。自分自身、東京に居を構えるなど、どこか悪い冗談なような気がずっとしていたが、その感覚は今も続く。
今この時期に、在外研究で日本人がヨーロッパのことを研究することの意味を反芻しつつ、有益な研究成果を残そうと日々努力しつつ、その一方で、家族を持つ者として、家族に向き合いながら日々を死後している。
つくづく、今の自分の日常を成り立たせている構造と言うのは非常に脆くて、その脆さを自覚しながら仕事を進めていかなければならないのだな、と実感している。と同時に、自分自身がその脆さをカバーできる知恵を持たなければならないのだな、とも実感している。
0 件のコメント:
コメントを投稿